【結果】

 4.疎外感について

 

 4-3.疎外感とフローパーソナリティ尺度の関連について  

 事前質問紙のフローパーソナリティ尺度と疎外感尺度の関係性を調べるために,Pearsonの積率相関係数を算出した(Table6参照)。  

 

 4-3-1.疎外感尺度とK経験の質における関連について  

 疎外感尺度の下位尺度である「空虚感」と「Kf頻度」「K没入」「K自信」「K挑戦」,「自己嫌悪感」と「Kf頻度」「K自信」「K挑戦」の間に有意な負の相関が見られた(順にr=-.261, p<.01; r=-.222, p<.05; r=-.324, p<.01; r=-.396, p<.01; r=-.189, p<.05; r=-.318, p<.01; r=-.302, p<.01)。一方で,「孤独感」と「圧迫拘束感」は「K経験の質」と有意な相関は見られなかった(Table6参照)。  

 

 4-3-2.疎外感尺度とS経験の質における関連について  

 疎外感尺度の下位尺度である「孤独感」と「Sf頻度」「S没入」「S自信」,「空虚感」と「S自信」,「自己嫌悪感」と「Sf頻度」「S没入」「S自信」「S挑戦」の間に有意な負の相関が見られた(r=-.276, p<.01; r=-.242, p<.05; r=-.321, p<.01; r=-.266, p<.01; r =-.339, p<.01; r=-.193, p<.05; r=-.421, p<.01; r=-.282, p<.01)。一方で,「圧迫拘束感」は「S経験の質」と有意な相関は見られなかった(Table6参照)。  

 これらより,Kf頻度やSf頻度に限らず,日常生活においてフローを経験しやすければ,自己嫌悪感は低いことが示された。また,Kf頻度が高ければ空虚感が低くく,Sf頻度が高ければ孤独感が低いことが示された。



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