【結果】
7.パーソナリティについて
7-2.パーソナリティと経験の質の関連について
7-2-1.パーソナリティと没入について
KS没入については,パーソナリティとKS没入の交互作用が有意になった(F(3, 104)=10.786, p<.001)。また,KS没入の主効果も有意であった(F(1, 104)=9. 291, p< .01)(Table25)。なお,KS没入得点の差について,パーソナリティごとに比較したものを,Figure6に示した。
7-2-1-1.パーソナリティにおけるKS没入の単純主効果の検定
パーソナリティとKS没入の交互作用が有意であったため,パーソナリティにおけるKS没入の単純主効果の検定を行った。その結果,NP者,S-AP者,K-AP者におけるKS没入の単純主効果は有意であった(F(1, 104)=12.73, p< .001; F(1, 104)=9.58, p< .01; F(1, 104)=11.03, p< .001)。一方で,KS-AP者におけるKS没入の単純主効果は見られなかった(F(1, 104)=.19, n.s.)。
Table25,Figure6にも示されている通り,NP者とK-AP者はK没入がS没入に比べて有意に高く,S-AP者はS没入がK没入に比べて有意に高いことが示された。
7-2-1-2.KS没入におけるパーソナリティの単純主効果の検定と多重比較
パーソナリティとKS没入の交互作用が有意であったため,KS没入におけるパーソナリティの単純主効果の検定を行った。その結果,K没入とS没入におけるパーソナリティの単純主効果は,いずれも有意であった(F(3, 104)=6.24, p< .001; F(3, 104)=18.31, p< .001)。パーソナリティの4水準に対してBonferroniの方法による多重比較を行ったところ,K没入においてS-AP者,NP者,KS-AP者,K-AP者の順で得点が大きくなった。そして,S-AP者とK-AP者,KS-AP者の間にのみ有意差が見られた(F(1, 104)=7.57, p< .05; F(1, 104)=14.89, p< .01)。また,S没入においては,NP者,K-AP者,S-AP者,KS-AP者の順で得点が高くなった。その中で,NP者とS-AP者,KS-AP者(F(1, 104)=35.39, p< .01; F(1, 104)=42.79, p< .01),K-AP者とS-AP者,KS-AP者(F (1, 104)=10.52, p< .05; F(1, 104)=14.49, p< .01)の間に有意差が見られた。
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