【結果】

 7.パーソナリティについて

 

 7-2.パーソナリティと経験の質の関連について  

 7-2-3.パーソナリティと挑戦について  

 KS挑戦については,パーソナリティとKS挑戦の交互作用が有意になった(F(3, 106)=6.209, p<.001)。また,KS挑戦の主効果も有意であった(F(1, 106)=14.035, p<.001)。(Table27参照)。なお,KS挑戦得点の差について,パーソナリティごとに比較したものを,Figure8に示した。  

 

 7-2-3-1.パーソナリティにおけるKS挑戦の単純主効果の検定  

 パーソナリティとKS挑戦の交互作用が有意であったため,パーソナリティにおけるKS挑戦の単純主効果の検定を行った。その結果,NP者,K-AP者,KS-AP者におけるKS挑戦の単純主効果は有意であった(F(1, 106)=7.58, p< .01; F(1, 106)=4.74, p< .05; F(1, 106)=13.94, p< .001)。一方で,S-AP者におけるKS挑戦の単純主効果は見られなかった(F(1, 106)=2.35, n.s.)。  

 Table27,Figure8にも示されている通り,NP者,K-AP者,KS-AP者はK挑戦がS挑戦に比べて有意に高いことが示された。以上より,NP者とK-AP者がK経験の質がS経験の質よりも有意に高いことは没入,自信,挑戦において一致している。また,有意差が見られなかった箇所も含め,S-AP者とKS-AP者のK経験の質とS経験の質の高さの違いも同じであった。つまり,S-AP者以外は身体的活動の経験の質の方が高いといえる。  

 

 7-2-3-2.KS挑戦におけるパーソナリティの単純主効果の検定と多重比較  

 パーソナリティとKS挑戦の交互作用が有意であったため,KS挑戦におけるパーソナリティの単純主効果の検定を行った。その結果,K挑戦とS挑戦におけるパーソナリティの単純主効果は,いずれも有意であった(F(3, 106)=11.52, p< .001; F(3, 106)=5.88, p< .001)。パーソナリティの4水準に対してBonferroniの方法による多重比較を行ったところ,K挑戦においてS-AP者,NP者,K-AP者,KS-AP者の順で得点が大きくなった。そして,KS-AP者とNP者(F(1, 106)=18.15, p< .01),K-AP者とS-AP者(F(1, 106)=4.81, p< .01)の間にのみ有意差が見られた。また,S挑戦においては,NP者,K-AP者,S-AP者,KS-AP者の順で得点が高くなった。その中で,NP者とS-AP者,KS-AP者(F(1, 106)=11.43, p< .01; F(1, 106)=15.76, p< .01),S-AP者とK-AP者,KS-AP者(F (1, 106)=1.21, p< .05; F(1, 106)= .61, p< .05)の間に有意差が見られた。

 

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