【結果】
7.パーソナリティについて
7-1.パーソナリティとフロー経験の質について
Kf頻度・Sf頻度やパーソナリティとそれぞれの経験の質の関係性を以下の通り示した。また,本研究における相関係数は全て,Pearsonの積率相関係数で算出した。また,ほとんどのPearsonの積率相関係数は全データをもとに算出したが,フロー率が絡む相関係数はclearデータをもとにしている。
7-1-1.日常生活におけるフローパーソナリティ尺度内での尺度間相関
日常生活におけるフローパーソナリティ尺度の各下位尺度間の相関をTable24に示す。
7-1-1-1.身体的活動への熱中頻度と経験の質の関連について
「Kf頻度」は,身体的活動での経験の質にあたる下位尺度「K没入」「K自信」「K挑戦」との間に有意な正の相関が見られた(順に,r=.560, p<.01; r=.562, p<.01; r=.572, p<.01)。一方で,社交的活動での経験の質にあたる下位尺度「S没入」「S自信」「S挑戦」と「Sf頻度」の間には有意な相関は見られなかった。
また,身体的活動での経験の質の尺度内相関において,「K没入」と「K自信」(r=.698, p<.01),「K没入」と「K自信」(r=.563, p<.01),「K自信」と「K挑戦」(r=.791, p<.01)の間に有意な正の相関が見られた(Table24参照)。
7-1-1-2.社交的活動への熱中頻度と経験の質の関連について
「Sf頻度」は,「K自信」「K挑戦」「S没入」「S自信」「S挑戦」との間に有意な正の相関が見られた。(順に,r=.201, p<.05; r=.217, p<.05; r=.703, p<.01; r=.698, p<.01; r=.480, p<.01)また,「S没入」と「S自信」(r=.687, p<.01),「S没入」と「S自信」(r=.430, p<.01),「S自信」と「S挑戦」(r=.569, p<.01)の間にも有意な正の相関が見られた(Table24参照)。
これらより,頻度の高い活動種での経験の質が高まることが示された。さらに,社交的活動で熱中しやすいと身体的活動での経験の質も高まるといえる。
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