【考察】
1.フローパーソナリティについて
1-3.自己知覚について
1-3-1.自己知覚とフロー率について
疎外感と同様に自己知覚とフロー率についてPearsonの積率相関係数を算出した(Table10参照)。その結果,フロー率が高いほど「強い」「生き生き」といったプラス傾向の自己知覚と相関が見られた。フロー率と自己知覚を比較することは,これまでにされていなかったが,本研究の結果よりフローに多く入るほど自己をプラスに評価しやすいことが示された。フローという経験はポジティブな経験であるため,多く経験するほど自己をプラスに評価しやすいといえる。これより,フローを多く経験することは自己をポジティブに捉えることにつながるため,楽観性と関係する可能性が示唆された。本研究ではフローと楽観性については言及しないが,今後フロー経験と楽観性において関係性を明らかにすることも重要となるだろう。
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