【考察】

 1.フローパーソナリティについて

 

 1-4.心理的well-beingについて   

 1-4-3.心理的well-beingと疎外感および自己知覚との関連性  

 ここで心理的well-beingと疎外感や自己知覚について関係性を明らかにするためにそれぞれPearsonの積率相関係数を算出した(Table16-17参照)。その結果,疎外感と心理的well-beingはほぼすべての項目において負の相関がみられた。これは,疎外感が高い人は心理的well-beingが低いということである。疎外感と心理的well-beingは正反対の性質であるため,本研究でもそれが示されたといえる。  

 次に,心理的well-beingと自己知覚はプラスの自己知覚と相関が見られると予想される。そしてその結果,心理的well-beingとプラスの自己知覚に相関が見られた。これより,疎外感,自己知覚,心理的well-beingの各尺度間における相関は適合性がよかったといえる。つまり,疎外感が高い人は自己知覚と心理的well-beingは低く,自己をプラスに捉える人は心理的well-beingも高まるということである。この結果を踏まえ,それぞれ尺度同士の関係性も検討していく必要があるだろう。



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