結果
分析対象は,回収人数と同様に一般回答が90名,大門関係者12名である. 回答者の平均年齢は一般回答34.22歳(SD=12.84), 大門関係者は32.66歳(SD=12.12)であった.
1.因子分析と尺度の検討
一般回答90人のにぎやかさ・伝統性得点について表に示す(Table1,2).
にぎやかさ尺度について長・原口(2013)が作成した項目のうち, にぎやかさにかかわる因子を使用した. 伝統性尺度について文沢(1971)が作成した項目のうち,伝統性にかかわる因子を使用した.それぞれ6項目ずつ用いた. 一枚の写真につき12項目を8枚の画像でそれぞれ尋ねた.「にぎやかさ」「伝統性」それぞれについて平均値と標準偏差を求めた結果, どの項目にも天井効果・床効果は見られなかったため, そのまま分析に用いた.そして, Cronbachの信頼性係数をそれぞれ算出したところ「にぎやかさ」でα=.886, 「伝統性」でα=1.00となり, 十分な信頼性が得られた.
1.3.ノスタルジア傾向
ノスタルジア傾向について平均値と標準偏差を求めた結果, どの項目にも天井効果・床効果は見られなかったため, そのまま分析に用いた.そして, 5項目について2因子構造・斜交を仮定し確認的因子分析行ったところ, 当てはまりの良い結果が得られた(Table3).
←back/next→