4.各尺度得点から検討した見聞の有無とノスタルジア傾向の交互作用
4.1.にぎやかさ得点から検討した「大門商店街に行ったことの有無」と「ノスタルジア傾向」の関係性
「ノスタルジア傾向」と,「大門商店街に行ったことの有無」がにぎやかさ6項目と有意差があるかどうか検討するために二要因分散分析を行った(Table9).
その結果, 「ノスタルジア傾向」高・低群, 「大門商店街に行ったこと」有・無群では有意な交互作用は見られなかった(順に, F(1,86)= .584, F(1,86)= .173, F(1,86)= .065, F(1,86)= .017.).一方, 「ノスタルジア傾向」高・低群においては, 「にぎやかさ」の平均値の差に一部有意傾向があった(順にF(1,86)= 1.31, p<.20,F(1,86)= 12.24, p<.01,F(1,86)= 8.724, p<.001, F(1,86)= 11.968, p<.01). 「ノスタルジア傾向」高群の方が低群よりも「にぎやかさ得点」が高い傾向にあった.
この結果から行ったことの有無に差がなく,評価とは関係ないことが明らかになった.
4.2.伝統性得点から検討した「大門商店街に行ったことの有無」と「ノスタルジア傾向」の関係性
「ノスタルジア傾向」,「大門商店街に行ったことの有無」がにぎやかさ6項目と有意差があるかどうかを検討するために二要因分散分析を行った(Table10).
その結果, 「ノスタルジア傾向」高・低群, 「大門商店街に行ったこと」有・無群では有意な交互作用は見られなかった(順に, F(1,86)= .002,F(1,86)= .001, F(1,86)= .000, F(1,86)= .000). 一方, 「ノスタルジア傾向」高・低群においては, 「伝統性」の平均値の差に有意傾向があった(順にF(1,86)= 10.699,p<.01,F(1,86)= 11.414, p<.01, F(1,86)= 11.180, p<.01, F(1,86)= 11.243 p<.01). 「ノスタルジア傾向」高群の方が低群よりも「伝統性得点」が高い傾向にあった.
この結果から,この結果から行ったことの有無に差がなく,評価とは関係ないことが明らかになった.
4.3.にぎやかさ得点から検討した「大門商店街に認知の有無」と「ノスタルジア傾向」の関係性
同様に「ノスタルジア傾向」と,「大門商店街を知っているかの認知の有無」がにぎやかさ6項目と有意差があるかどうか検討するために二要因分散分析を行った(Table11).
その結果, 「ノスタルジア傾向」高・低群, 「大門商店街を知っているかの認知」有・無群では有意な交互作用は見られなかった(順に, F(1,86)= .048, F(1,86)= .015, F(1,86)= .934, F(1,86)= .001).一方, 「ノスタルジア傾向」高・低群においては, 「にぎやかさ」の平均値の差に一部有意傾向があった(順にF(1,86)= 1.212, p<.20,F(1,86)= 9.063, p<.01 F(1,86)= 6.885, p<.01 F(1,86)= 9.108, p<.01). 「ノスタルジア傾向」高群の方が低群よりも「にぎやかさ得点」が高い傾向にあった.
この結果から,この結果から知っているか否かには差がなく,評価とは関係ないことが明らかになった.

4.4 伝統性得点から検討した「大門商店街に認知の有無」と「ノスタルジア傾向」の関係性
同様に「ノスタルジア傾向」と,「大門商店街を知っているかの認知の有無」が伝統性6項目と有意差があるかどうか検討するために二要因分散分析を行った(Table13).
その結果, 「ノスタルジア傾向」高・低群, 「大門商店街を知っているかの認知」有・無群では有意な交互作用は見られなかった(順に, F(1,86)= .000, F(1,86)= .000, F(1,86)= .000, F(1,86)= .000).一方, 「ノスタルジア傾向」高・低群においては, 「伝統性」の平均値の差に一部有意傾向があった(順にF(1,86)= 8.273, p<.01,F(1,86)= 8.759, p<.01 F(1,86)= 8.613, p<.01 F(1,86)= 8.634, p<.01). 「ノスタルジア傾向」高群の方が低群よりも「にぎやかさ得点」が高い傾向にあった.
この結果から,この結果から知っているか否かには差がなく,評価とは関係ないことが明らかになった.
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