2.各尺度得点とノスタルジア傾向(一般回答)
 にぎやかさ尺度について長・原口(2014)が作成した項目のうち, にぎやかさにかかわる因子を使用した. 伝統性尺度について文沢(1971)が作成した項目のうち,伝統性にかかわる因子を使用した.それぞれ6項目ずつ用いた. 一枚の写真につき12項目を8枚の画像でそれぞれ尋ねた.「にぎやかさ」「伝統性」それぞれについて平均値と標準偏差を求めた結果, どの項目にも天井効果・床効果は見られなかったため, そのまま分析に用いた.
長嶺・外山(2019)の特性nostalgiaを測定する尺度を用いた「ノスタルジア傾向」を高・低群に分け,それぞれ「にぎやかさ」と「伝統性」に有意差があるかどうか検討するために一要因分散分析を行った(Table4,5).

3.各尺度得点とノスタルジア傾向(大門関係者回答)
 大門関係者の回答12名のにぎやかさ・伝統性得点について表に示す(Table6,7).
 大門関係者に対して「にぎやかさ」「伝統性」について一枚の写真につき12項目を8枚の画像でそれぞれ尋ねた.  「ノスタルジア傾向」を高・低群に分け,それぞれ「にぎやかさ」と「伝統性」に有意差があるかどうか検討するために一要因分散分析を行った. 3.1.にぎやかさとノスタルジア傾向(大門関係者回答)
 分散分析の結果,「にぎやかさ」と「ノスタルジア傾向」に有意な差はいずれにも見られなかった.(順に, F(1,10)= .360,F(1,10)= 3.813,F(1,10)= .019,F(1,10)= 2.179).



 3.2.伝統性とノスタルジア傾向(大門関係者回答)
 分散分析の結果,「伝統性」と「ノスタルジア傾向」に有意な差はいずれにも見られなかった.(順に, F(1,10)= .038,F(1,10)= .017,F(1,10)= .013,F(1,10)= 1.496).



3.3.別各尺度得点(大門関係者回答)
 大門関係者に関しては人数が少ないため総合の評価得点もにぎやかさ・伝統性それぞれ算出した(Table8).


3.4.ノスタルジア傾向別各尺度得点(大門関係者回答)
 これらの一要因分散分析の結果を視覚化して比較できるよう,ノスタルジア傾向高・低群それぞれのにぎやかさ・伝統性評価を図にまとめた.(Figure12,13)比較すると「ノスタルジア傾向」高・低群どちらもにぎやかさの評価が高いのは観音風であった.伝統性評価に関しては,ノスタルジア傾向低群では茶色の評価が高く,ノスタルジア傾向高群では観音風の評価が高い結果が示された.





3.5.大門関係者の総合の評価得点
大門関係者の総合の評価得点を図にした(Figure14).


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