結果と考察
6.本来感,自己受容の変化の原因の検討
[活用方法]
活用方法では,下位の生徒に,「数学であまり分からないやつがあったがあきらめずといた。(生徒53,忍耐力,4日目)」,「理科のとき、もっと分かりやすいノートを書こうと、図を使って書いてみた。(生徒56,創造性,3日目)」という記述がみられた。ここから,自分なりに考えた上で,強みを活用していることが読み取れる。これは,自分の選んだ強みを活用すべき場面が分かっている,活用の仕方をつかんでいるととらえることができる。
一方,上位の生徒では,「母がつかれていそうだったので家の手伝いをした。(生徒18,社会的知性,1日目)」,「友達に言っていいのか言わない方がいいのか迷って言わなかった。(生徒57,思慮深さ,3日目)」という記述がみられた。これらから,下位の生徒と同様,上位の生徒も,自分の選んだ強みを活用すべき場面が分かった上で,活用できていることが読み取れる。
これより,活用方法の理解の有無が,本来感,自己受容の得点の上昇,下降に影響しているわけではないように考えられる。
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