4.結果
4-1.因子分析
CSQ 尺度 24 項目について最尤法・バリマックス回転による因子分析を行った。因子負荷量.40 以下の項目を削除したところ 4 因子が抽出された。9 項目削除し計 15 項目となった。各項目得点と因子負荷量を Table1 に示す。
第 1 因子は、「グループの普段のコミュニケーションが活発で正確である程度」、「グループのコミュニケーションが、目標達成に向けたやる気を起こし、刺激する程度」などの項目で構成された。この因子は、グループ内全体のコミュニケーションが活発で適切に行われており満足しているといった内容が含まれる。そこで、第 1 因子を「グループ内意思疎通満足」と命名した。第 2 因子は、「課題や仕事に必要な情報をタイミングよく受け取れる程度」、「LINE による指示や報告が、明確で簡潔である程度」などの項目で構成された。この因子は、課題や仕事についての指示や報告を適切に受け取ることができ満足しているといった内容が含まれる。そこで、第 2 因子を「仕事に関する情報満足」と命名した。第 3 因子は、「後輩が、先輩の指示伝達にすぐ対応する程度」、「後輩とのコミュニケーションが過剰で負担でない程度」などの項目で構成された。この因子は、グループ内の後輩とのコミュニケーションが適切に行われており満足しているといった内容が含まれる。そこで、第 3 因子を「後輩との意思疎通満足」と命名した。第 4 因子は、「先生や先輩が自分に対し、耳を傾け注意を払ってくれる程度」、「先生や先輩が問題を解決するために指導してくれる程度」の項目で構成された。この因子は、グループ内の先生や先輩とのコミュニケーションが適切に行われており満足しているといった内容が含まれる。そこで、第 4 因子を「先生や先輩との意思疎通満足」と命名した。
因子仮定後に Cronbach の α 係数を算出したところ、因子ごとの α 係数は、第 1 因子α=0.866、第 2 因子α=0.796、第 3 因子α=0.826、第 4 因子α=0.794 であった。いずれも因子の信頼性は高い値であった。
各因子の平均値と標準偏差、α係数を算出したものを Table2 に示す。
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