4.結果


4-1.因子分析

姜・南(2014)の友人関係満足尺度 17 項目について最尤法・プロマックス回転による因子分析を行ったところ 3 因子が抽出された。各項目得点と因子負荷量を Table8 に、因子相関行列を Table9 に示す。

第 1 因子は、「冗談を言い合える程度」、「スムーズに意思疎通が行え、話がはずむ程度」などの項目で構成された。この因子は、メンバーとの会話において思うように意思疎通が行えて満足しているといった内容が含まれる。そこで、第 1 因子を「会話満足」と命名した。第 2 因子は、「頻繁に遊びに誘われると感じる程度」、「相談事などは必ず自分に言ってくれると感じる程度」などの項目で構成された。この因子は、メンバーに対してより近い距離感で接することを求めている内容が含まれる。そこで、第 2 因子を「関係距離満足」と命名した。第 3 因子は、「傷つけないように言葉遣いに配慮する程度」、「互いに礼儀をわきまえている程度」などの項目で構成された。この因子は、相手に踏み込み過ぎることなく礼儀をわきまえ互いに配慮するという内容が含まれる。そこで、第 3 因子を「自他尊重満足」と命名した。

因子仮定後に Cronbach の α 係数を算出したところ、因子ごとの α 係数は、第 1 因子α=0.960、第 2 因子α=0.926、第 3 因子α=0.861 であった。

各因子の平均値と標準偏差、α係数を算出したものを Table10 に示す。

back/next