5.考察
5-1.コミュニケーション構造による友人関係満足度の差
コミュニケーション構造による友人関係満足度の差を検討するため、対応のない t 検定を行った。その結果、comcon 型が wheel 型よりも満足度が高いことがわかった。よって、「comcon 型の構造を持つ集団の方が wheel 型の構造を持つ集団よりも友人関係満足度が高い。」という仮説は支持された。
これは Leavitt(1951)の wheel 型の満足度が最も低いという結果と一致する。Leavitt の実験は集団での課題遂行という場面において wheel 型の満足度が低くなるということを明らかにした。今回の調査では、集団で課題を解決するという側面が少ないインフォーマルグループにおいても、wheel 型の構造を持つ集団の満足度は低くなるということが明らかになった。
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