5.本研究の目的


これまで,過剰適応や内省についての研究は盛んにおこなわれているものの,ストレス対処方略に着目し,過剰適応と内省との関連を検討した研究はほとんどない.また,内省のポジティブな側面に着目されている場合が多く,内省を低める要因について,ストレス対処方略と関連した十分な検討がなされていない.こうした背景から,本研究では過剰適応と内省に加えて,ストレス対処方略についても検討する.過剰適応と内省という目には見えない内面的な側面だけではなく,外面的な行動を測るストレスコーピング尺度(神村・幸田,1995)についても加えて検討することで,新たな結果の取得が期待できる.

 よって,本研究では,大学生における過剰適応と内省の関連に注目し,ストレスを対処する手立てによって,どのような違いがあるかについて,検討することを目的とする.



back/next