U【方法】



1.質問紙の構成
以下の尺度で構成された。

@ 公的自己意識尺度(菅原、1984)

  
Fenigsteinら(1975)に基づき、菅原が自意識尺度日本版を開発した。Fenigsteinら(1975)は自意識の強さを測定する尺度を初めて作成したが、その中で自意識特性は以下の2尺度によって測定されている。ひとつは、自分の服装や他者に対する言動など他者から直接観察できる自己の側面に注意を向けやすい公的自意識尺度であり、もう一方は自分の内面や感情など他者から直接観察されない自己の側面に注意を向けやすい程度を測定する私的自意識尺度である。本研究では、自意識尺度日本版(菅原、1984)の中の、公的自己意識を測定する項目11項目を採用し、公的自己意識尺度とした。
例えば、「人の目に映る自分の姿に心を配る」という内容に対してどのくらい自分があてはまるのか、「5、非常にあてはまる」から「1、全く気にならない」の5件法により回答を求めた。



A 自己関連付け尺度(金子、2000)


「友題が内緒話をしていると、自分の悪口を言われているのではないか気になる」と いった内容に対して自分がどの程度あてはまるか「5、あてはまる」から「1、あてはまらない」の5件法で回答を求めた。
12項目からなっている。



B 対人的自己効力感尺度(松島、2000)

                     
a.対人的スキルの自信:「私は誰とでも気軽に話せる」など。
b.友人への信頼・安定感:「私にとって友人は頼りになるものである」、「困った時は友人に相談しようと思う」など。
c.友人からの信頼:「私は友人に信頼されている」、「友人は自分を必要としている」 など。
31項目、3因子からなる尺度であり、自己効力感の中でも特に対人場面での自己効力感に焦点を当てたもの。
また、ここでは対人関係の中でも青年期にとって最も重要な存在である《友人》を対象として、自分にとってどのくらいあてはまるか「5、よくあてはまる」から「1、全くあてはまらない」の5件法により回答を求めた。



C 対人不安尺度

   
Fenigstein(1975)の自己意識質問紙の対人不安因子を菅原(1984)の諸研究を参考に、大渕(1991)が訳出した5項目からなる尺度。人前で話をするとき不安を感じるなどの内容に対して自分がどのくらいあてはまるか「5、非常にあてはまる」から「1、まったくあてはまらない」の5件法により回答を求めた。


2.質問紙調査実施期間:10月から11月


3.調査対象者:大学生270人〔最終有効回答者数〕《男性117人 女性153人》




【要約】 【問題と目的】 【仮説】 【結果】 【考察】