仮説


1.先行研究(中山,1984)から、「課題に対する動機づけ」と「社会的な動機づけ」の双方が高い被験者は、発言回数が多いことやe-learningシステムへの書き込み等の作業量が多いだけではなく、共同者のへの積極的な働きかけも多く行うだろう。
 
2.課題に対する動機づけ(利用価値・興味価値・効力予期)が高い被験者は、課題に関連する内容の書き込みを多く行う等、課題解決に向けての作業量が多いだろう。
 
3.社会的な動機づけ(親和動機・接近的他者志向動機)が高い被験者は、他の被験者の書き込みに頻繁に返信を行う等、共同者への積極的な働きかけを多く行うだろう。
 
4.課題遂行が将来の職業的目標と関連するという「利用価値」の得点は、学習者の将来の目標と関連しているだろう。
 
5.課題がおもしろいという「興味価値」の得点は、課題が解決していくにつれ上昇していくだろう。
 
6.ドナルド R. ウッズ(2001) から、被験者は科目内容にもとづく学習には慣れているがPBLには不慣れであると考えられる。そのため上手く学習活動を行なえるかどうかという自分の遂行能力に対する予測である「効力予期」の得点は低いだろう。しかし、PBLに慣れてくると得点は上昇するだろう。
 
7.グループに分かれた当初はお互いをよく知らないため、他者と仲良くなりたいという「親和動機」の得点は高いだろう。その後はグループでの話し合いがうまくいくかどうかに左右されるだろう。
 
8.グループに分かれた当初はお互いをよく知らないので、みんなの役に立てるように頑張るという「接近的他者志向動機」の得点はそれほど高くないだろう。その後は「親和動機」の変化と関連しながら変化するのではないだろうか。
 
9.第2回授業から第3回授業にかけて授業と授業の間が2週間空くため、被験者の課題に対する集中力が低下し、共同者への働きかけも低下するだろう。
 
 
 
 
 



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